薪ストーブ豆知識
プランニングについて
新築住宅、既存住宅の構造や間取りによって、薪ストーブの設置場所は異なってきますのでご相談の上決定していただきます。
新築に取付ける場合
平面図・立面図・矩計図(かなばかりず)を元にプランニングします。
薪ストーブ本体、設置する場所、煙突位置が予め決まっていれば、その図面を元にCAD図作成・お見積りに入ります。
※設置場所や煙突位置に関する注意や確認事項があれば、こちらから提案させていただく場合があります。
既存住宅に取付ける場合
現場下見は必須になります。
設置したい場所を確認の上、寸法取りや設置に関する他工事の説明をいたします。
図面があればそれを元にプランニング・CAD図作成・お見積りに入ります(図面がなくても構いません)
購入について
機種決定後、プラン・見積りを確認の上ご契約・購入となります。
その際、不明な点や確認事項を最終チェックいたします。
設置について
新築、既存宅どちらも工事日程を確認し、工事担当者や施工業者等と打ち合わせの上、設置日等を決めさせていただきます。
完了後について
設置工事が完了しましたら、薪ストーブ本体の取扱いや薪の焚き方、煙突掃除やメンテナンス等の説明をいたします。
また、煙突掃除やメンテナンスをセルフで行いたい場合のアドバイスもいたします。
薪ストーブライフ
木こりやで購入・設置していただいたお客様に関しては、乾燥薪やブリケット(加工薪)を常時確保していきますので、シーズン中の燃料切れの心配はございません。
安心して薪ストーブライフをお過ごしいただけます。
薪ストーブの選び方
実用的な暖房機器として、また、インテリア性にも優れている薪ストーブ。揺れる炎を楽しみながら、同時に癒しの効果もあると言われています。近年、別荘などの特別な空間だけでなく、都市部の暮らしの中に取り入れたいと考える人も多くなってきています。
現在日本で販売されている薪ストーブは、いろいろなタイプがあります。分類方法も暖房方式や構造によってさまざまです。本体の材質は、鋳鉄、ホウロウ、鉄板製のものが主流となっています。鋳鉄にタイルを貼ったものなども出ています。米国製や北欧製など輸入品が大半を占めます。
薪ストーブの主な熱放射方法
輻射式
薪ストーブ本体蓄熱した輻射熱を発して室内を暖める方式です。
遠赤外線が皮膚に到達した時に熱を発生させるので、体感温度が高いです。
顔が赤くなったりするのは遠赤外線効果により起こる現象です。
対流式
輻射式薪ストーブ本体にもう一枚外層で囲み、その間にできる暖かい空気が対流を起こして放出させるタイプの薪ストーブです。
遠赤外線
人間の体内はもとより、建物内部(柱、壁等)まで遠赤外線は行き渡るので、一度暖まると冷めにくくなる性質があります。
性能も高い薪ストーブ
薪ストーブの暖房出力は、製品によっても異なりますが、小型のもので6000キロカロリー以上。この場合、17坪以上を暖めることができます。大型になれば10000キロカロリー以上も。その場合、40坪以上の暖房能力があるということになります。
二次燃焼システム付きの薪ストーブ
環境面から考えると、薪ストーブは石油や石炭を利用する暖房と比べると二酸化炭素の排出量が少ない環境に優しい暖房器具といえます。
排煙についても配慮されており、薪を燃やす(一次燃焼)際に発生した燃焼ガスから不純物を取り除いて、もう一度燃焼させ、排煙をクリーンにすると同時に暖房性能を高めた製品が主流です。「二次燃焼」とよばれるこのシステムであれば、初期着火時以外は煙がほとんど出ないので、近隣に迷惑をかけることもないでしょう。
薪ストーブというもの
薪ストーブの意義とは、あえて手間をかけるところにあります。
薪を燃やすのにもコツが必要です。
最初はなかなかうまく燃えてくれません。
「こんなに面倒くさかったのか・・・」となりかねません。
数年後はアクセサリーになっていることも・・・
そのかわり、手間をかけて燃えたときの嬉しさは、何事にも代えられません。
遠赤外線本来の暖かさは、他の暖房器具では味わえません。
スイッチひとつで暖がとれるこの時代。
その中で、あえて「手間をかける」ということに、薪ストーブ本来の楽しさがあると思います。
薪ストーブ店を選ぶこと
ご自宅からなるべく近いことが一番のメリットです。
薪ストーブ店が近くにあれば、アクセサリー購入やメンテナンスの相談等、すぐ行けたり来てもらったりもできます。
その店に薪が随時在庫してあれば、必要なときに必要な量だけ購入することができます。
ご自宅の薪ストックヤードも最小スペースに抑えることができます。
薪ストーブの選び方
薪ストーブは、多種多様です。
各メーカーによって、基本構造のコンセプトも違います。
正直、どこのメーカーを購入するか迷います。
基本的には「暖める部屋の広さ」で決めるのが無難だと思います。
10帖間で40坪分暖めることができるストーブは必要ないですし、40坪暖めるのに20坪分しか暖められないストーブは役不足ですよ ね。
そうすると選ぶストーブが限られてきますので、あとは薪ストーブ店とご相談の上、お好みで。
薪についての豆知識
せっかく念願のストーブを設置しても燃料がなければただのアクセサリーになってしまいます。薪ストーブにはどこのメーカーでもオリジナリティー溢れる機種が揃っています。しかし、その薪ストーブの性能をフルに引き出すのは薪に懸かっています。
【本当の性能を発揮 = 薪の性能】
良くも悪くも、薪の選び方、乾燥度合いで薪ストーブの本来の暖かさが決まります。
よく乾燥した薪を使うことは、薪ストーブユーザーには当たり前のことなんです。
乾燥させた薪(含水率約20%以下)が、薪ストーブで使う本当の薪なんです。
入手方法は様々
- 薪業者、販売店(燃料やさん)などから購入
- 各地域の森林組合、営林署等に問い合わせる
- 材木店から製材して出た端材などを買う、もしくは譲ってもらう
- パルプ工場やチップ工場といったところから購入する
- リンゴや桃、梨などの果樹園で剪定しでた枝や木を譲ってもらう
- 山主と知り合いになり、間伐材を買う、または譲ってもらう
- 各地域の役場に問い合わせ、公園の木や街路樹の剪定枝を譲ってもらう
- 新築工事などがあったら、大工さんに話して端材を譲ってもらう
例を挙げましたが、1を除いて割と簡単に手に入れることができるのは3と5です。
意外と簡単に入手することができるかもしれませんよ。
そのためには、果樹園や材木店と仲良くなることです。
お金がかからず剪定した木や枝、製材した端材などがもらえるかもしれません。
薪の単価を抑える一番の方法です。
その他、方法を探せば結構あるものです。
どこか出かける時など、周りを見渡して探してみるのも良いでしょう。
燃やす薪は何が良い?
基本的にはナラ、クヌギ、カエデといった広葉樹を燃やしたいです。
比重が高く、薪の燃焼時間も比較的長いのが特徴です。
リンゴ、桃、梨などの樹種も香りがよく、楽しさが増えます。
よく「針葉樹(杉、桧、松)は燃やさないで下さい」と言われますが、よく乾燥したものなら普通に燃やすことができます。
タールが煙突に付着して煙道火災が起こる理由として、「未乾燥薪」を大量に使用する事が挙げられます。
よく乾燥した針葉樹の薪(含水率約18%以下)を燃やしていれば、1シーズンで火災事故は起こらないのです。
そのかわり勘違いしてほしくないのが「メインとしての薪」にはあまり向いていません。
油成分が多く含まれる針葉樹は、火付きが早く、燃え尽きるのも早いです。
ちょっとした時間で熾きになって、うかうかしていると薪ストーブの温度が下がっていきます。
使い方としてベストなのが、繋ぎの薪として使用することです。
広葉樹を燃やしていて、ちょっと温度が下がったかなと思ったら針葉樹を投入すると良いでしょう。薪ストーブの温度が比較的早く上がっていきます。
温度が上がりメインの広葉樹の薪を投入すれば、また長い時間燃えてくれます。
必要に応じて針葉樹の薪は使い分けると便利なんです。